Hirai Takayuki

2-7 内部の応力度の図形表示

2-7 内部の応力度の図形表示
以下の手順で、要素の変位と表面力の計算結果を使って、1つのブロックの内点における変位と応力度を計算し、主応力度について図形表示できる。また計算結果の変位と応力度は、フォルダの中のファイルRRに収納される。1つのブロックについて計算するので、2つ以上のブロックについて計算するには、それぞれのブロックについて、計算を繰り返すことになる。
ただし、集中荷重の作用する問題(2-8-3項に説明)だけは、この節の方法で計算し図形表示することができない。
1)パソコンをWindowsで起動し、ハ-ドディスク上に自分の作業用に作成したフォルダ(ここでは hirai )の窓を開く。
2)フォルダ hirai に節点の変位と節点力の計算結果のファイルをコピ-し、そのファイルの名前をR1とする。
3)フォルダ hirai に内点の位置指定デ-タのファイルをコピ-し、そのファイルの名前をD1とする。ただし、位置の指定をキ-ボ-ドから行う場合は、ここは必要ない。
ファイルD1の作成方法: 各行は先頭の5文字が行番号、次の10文字がX座標、次の10文字がY座標とし、1行に1つの内点の座標を入れる。このとき、行番号は5字枠の右につめて入れ、XY座標は10字枠の先頭の1字を空白にして小数点付きで入れる。またファイルD1の最後の行の先頭の5文字は99999を入れる。
4)フォルダ hirai の窓の中のI2VDR2.EXEのアイコンをダブルクリックする。
5)画面に新しい窓が開き、表2-8のような表示が上から順に出る。このときアンダーラインを付けた数値の箇所に、?マークが出て表示が一時停止するので、次のア)~ケ)の説明のように図形表示する内容に合った数値をキ-ボ-ドで入力する。表2-8のアンダーラインの数値は例として、図2-2のモデル201のブロック①の上部で、メッシュの交点の位置について計算した主応力度を図形表示した場合を示している。
ア)計算する内点のあるブロックの番号。
イ)応力度を図形表示するときの縮尺の値。
ウ)ファイルD1から座標を読み込む場合        1
キ-ボ-ドから個々の内点の座標を入力する場合   2
キ-ボ-ドから線分の等分割点の座標で入力する場合 3
キ-ボ-ドからメッシュの交点の座標で入力する場合 4
ウ)で2~4を入力した場合は、以下の説明と同様に窓に出る指示に従って必要な値を入力する。
エ)メッシュの対角線の1端のX座標。
オ)エ)でX座標を入力した1端のY座標。
カ)メッシュの対角線の他の端のX座標。
キ)カ)でX座標を入力した他の端のY座標。
ク)メッシュのX方向の分割数。
ケ)メッシュのY方向の分割数。
同じ座標を繰り返し入力する場合にファイルD1を使うと便利である。キ-ボ-ドから個々の点の座標を入力する場合は、窓に出る指示に従ってX座標とY座標を順に入力し、全部を入力し終われば最後にX座標として99999の値を入力する。
6)入力したそれぞれの内点の座標から、その位置の変位と応力度を計算し、ファイルRRに出力し、主応力度について図2-11のように図形表示する。
7)ファイルRRのデ-タの並びは、各行が1つの内点の位置における値であり、2-4-2項の9)に説明した表2-5の内点の計算結果と同じ意味をもつ。
図形表示の意味は次のようである。
黒線    要素とその始点と終点
緑線    圧縮応力度
赤線    引張応力度
青線    引張の外向き矢印と、圧縮の内向き矢印
縮尺    左上のL型の各辺と同じ長さにおける値
図形の寸法に縮尺を掛けた値が、ファイルRRに収納された計算結果の主応力度の数値に一致する。
8)図形はファイルAAA.BMPに収納され、十数分間表示されると消える。またQのキ-を押すと消える。図形を再び表示するときは、フォルダ(ここではhirai)のAAA.BMPのアイコンをダブルクリックする。

表2-8  応力度図形表示プログラムI2VDR2.EXEを作動させたときに窓に出る表示。
アンダーラインの数値はキーボードからの入力。ただしア)~ケ)の文字は表示されない。

CALCULATE STRESS AND DISPLACEMENT, AND OUTPUT IN FILE RR
DRAW STRESS ON POINTS IN A BLOCK
BLOCK NUMBER = 1 ア)

SCALE OF STRESS = 0.5 イ)

CHOOSE THE WAY OF INPUTTING POINT COORDINATE,
FILE D1 , WAY = 1
KEY BOARD, EACH POINT , WAY = 2
KEY BOARD, POINTS ON A LINE, WAY = 3
KEY BOARD, POINTS ON A MESH, WAY = 4
WAY = 4 ウ)

INPUT COORDINATE OF MESH VERTEX, AND DIVIDE NUMBER
VERTEX X-COORDINATE = 5.0 エ)
VERTEX Y-COORDINATE = 275.0 オ)
OPPOSITE VERTEX X-COORDINATE = 55.0 カ)
OPPOSITE VERTEX Y-COORDINATE = 345.0 キ)

DIVIDE NUMBER OF X-DIRECTION = 3 ク)
DIVIDE NUMBER OF Y-DIRECTION = 3 ケ)

2_7_1
図2-11 モデル201のブロック①の主応力度の図形表示

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