要素の変形と表面力の計算結果は、要素ごとの本来の複雑な分布を合計と1次モ-メントが等しい線形の分布に表したものである。2-12節のように、計算結果に含まれる誤差を検討するには、要素の変形と表面力を線形分布に置き換える前の本来の分布状態で見なければならない。 その方法は以下である。なおパソコンの操作は、1-2節を参照。
1)パソコンをWindows起動し、ハ-ドディスク上に自分の作業用に作成したフォルダ(ここでは hirai )の窓を開く。
2)フォルダ hirai に計算結果のファイルをコピ-し、そのファイルの名前をR1とする。
3)画面のフォルダ hirai の窓の中のI2SDR3.EXEのアイコンをダブルクリックする。
4)画面に新しい窓が開き、表2-12のような表示が上から順に出る。このときアンダーラインを付けた数値の箇所に、?マークが出て表示が一時停止するので、次のア)~カ)の説明のように図形表示する内容に合った数値をキ-ボ-ドで入力する。表2-12のアンダーラインの数値は例として、表2-5に示したモデル201の計算結果について、ブロック②のすべての要素に垂直な方向の表面力の本来の分布状態による図形表示する場合を示している。なお、表2-12では、イ)で0を入れてもよい。
ア)全部のブロックについて図形表示する場合 : 0
1つのブロックについて図形表示する場合 : そのブロック番号
ここで0を入力した場合は、次のイ)とウ)は実行されずにエ)に行く。
イ)ブロックの全要素について図形表示する場合 : 0
ブロックの一部の要素について図形表示する場合 : 初めの要素番号
ここで0を入力した場合は、次のウ)は実行されずにエ)に行く
ウ)ブロックの一部の要素について図形表示する場合 : 終りの要素番号
エ)変形前と後の形状を図形表示する場合 : 1
要素に平行な方向の表面力を図形表示する場合 : 2
要素に垂直な方向の表面力を図形表示する場合 : 3
オ)計算結果の変位を図形表示するときの縮尺
カ)計算結果の表面力を図形表示するときの縮尺
縮尺の値は、変位と表面力のいずれを表示するかにかかわらず、オ)とカ)の両方の所で適当な値を入れることが必要である。そうしないと見やすい図形とならない。
5)モデルの番号の表示が窓に出て入力デ-タの読み込みの後、図2-32のように図形が表示される。
図2-32 モデル201のブロック②のすべての要素に垂直な方向向の表面力の計算結果の
本来の分布状態による図形表示
表2-12 図形表示プログラムI2VDR3.EXEを作動させたときに窓に出る表示。
アンダ-ラインの数値をキ-ボ-ドからの入力。ただしア)~カ)の文字は表示されない。
DRAW ALL BLOCKS PICTURE, BLOC = 0
DRAW 1 BLOCK PICTURE, BLOC = BLOCK NUMBER
BLOCK = 2 ア)
ALL ELEMENT ON THE BLOCK, FIRST EL. = 0
SOME ELEMENT ON THE BLOCK, FIRST EL. = FIRST ELEMENT NUMBER
LAST EL. = LAST ELEMENT NUMBER
FIRST EL. = 29 イ)
LAST EL. = 55 ウ)
PRE- & POST-DEFORMED ELEMENT FIGURE, FIGU = 1
TRACTION PARALLEL TO BOUNDARY , FIGU = 2
TRACTION VERTICAL TO BOUNDARY , FIGU = 3
FIGU = 3 エ)
SCALE OF DISPLACEMENT = 100. オ)
SCALE OF FORCE = 0.02 カ)
6)図形表示の意味は次のようである。
黒線 要素と要素の始点と終点
緑線 変形
赤線 表面力
縮尺 左上のL型の各辺と同じ長さにおける値
ただし実体の外側に図示された表面力は要素の個別座標の+x方向または+y方向を表し、実体の内側に図示された表面力は要素の個別座標の-x方向または-y方向を表す。なお、表面力はブロックの全厚さにおける値である。
7)図形はファイルAAA.BMPに収納され、十数分間表示されると消える。またQのキ-を押すと消える。図形を再び表示するときは、フォルダ(ここではhirai)のAAA.BMPのアイコンをダブルクリックする。